後払いの導入効果について検証!①後払いを好む顧客層
皆さんはインターネットで買い物をする際、どのような決済を利用されますか。
自分がいつも利用する決済手段以外については、どのような人が使うのかイメージがしづらいのではないでしょうか。
コンバージョン率の改善などのために新しい決済手段を導入される事業者様は多いかと思いますが、実際に決済を導入して効果があるのかは不安ですよね。
特に近年、後払い決済やアプリ決済を導入する企業が急増していますが、なぜこんなに「後払い決済」が広まっているのか、「後払い決済」の導入で本当に売上は上がるのかなど、その導入効果を様々なデータから検証してみました。
今回はどのようなユーザーがコンビニ後払いを利用するのかを見ていきます。
※以下のデータのコンビニエンスストアは債権保証無しの後払い(通常のコンビニ決済)を含みますが、コンビニ後払いと表記を統一します。
年齢における支払い方法の割合(複数回答可)
(参考資料)第28回全国通信販売利用実態調査報告書
年齢別の支払い方法からコンビニ後払いは男女共に19歳以下と60代以上の利用率が他の年齢層に比べて高いことが分かります。
19歳以下はクレジットカードを保有していないためクレジットカード以外の決済方法の割合が自然と高くなり、60代以上の方は折込チラシやハガキを見て電話で注文される割合が高いため、コンビニ後払いの利用率が高いと予想されます。
電話注文では、クレジットカードを保有していたとしても番号を口頭で伝えるハードルが高いため、コンビニ後払いや郵便振替などのオフライン決済が使われる割合が高くなります。
性別における支払い方法の割合(複数回答可)
(参考資料)第28回全国通信販売利用実態調査報告書
男女別による支払い手段を見てみると、コンビニでの支払いは男性26.2%に対して、女性が41.1%と女性の利用率が非常に高いことが分かります。
女性ユーザーが多い理由としては、クレジットカードでの使いすぎを気にする人が多かったり、利用金額を把握したいというように現金での管理に対して安心感を感じる傾向が強いと考えられます。
また女性の多くが通販でのトラブルを経験しています。以下のデータより通販での購入で「サイズが合わない」「イメージと違う」などの不満を感じたことがあると答えた女性は男性の2倍以上いることが分かります。このように通販での購入で不安が大きいからこそ、商品が届いた後に支払いができる「コンビニ後払い」を好む傾向があるのでしょう。
昨年までに通信販売で経験したトラブル(複数回答可)
(参考資料)第28回全国通信販売利用実態調査報告書
以上より、コンビニ後払いを好むユーザーの特徴のひとつとして「女性・10代の若年層・60代以上の高齢層」が多いということが分かりました。
たしかにクレジットカードを利用率は圧倒的に多いですが、コンビニ後払いを使うユーザ―とクレジットカードを使うユーザーは異なり、その人達が希望する決済手段がないことで購入機会を逃してしまっているとも考えられます。
お店のメインターゲット層や今後特定のターゲットが「女性・10代・60代以上」と重なっていれば、コンビニ後払いを導入することで売上が拡大する可能性が大きいと言えます。
またコンビニ後払いでは、○○Payなどのアプリでの決済も可能なため、上記ユーザーのみの利用に限らず、幅広い層へのリーチが可能です。
決済はコンバージョンの最終段階であり、決済手段を増やせば増やすほど、それだけコンバージョンに至る人の割合も増えますが、事業者様の手間も増えてしまいます。ターゲット層が利用する決済を考慮して、最も利用率の高いクレジットカード+αの決済方法を選ぶと良いでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございました!